外資系ITコンサルティングで働くにあたっての第一の不安は、これらの企業がいつ業界再編の波に飲み込まれてもおかしくない点です。とくに特定の業種に特化したブティックファームでは、顧客を囲い込むために大手コンサルティング企業が買収を考えているというケースも珍しくありません。
また、発注される案件の量が、得意先となる企業や業種の成長意欲・拡大意欲に関係してくることから、会社の業績が不況の影響を受けやすいという特徴もあります。
その場合、戦略性に富んでいないコンサルティング会社であれば、容易に業界の第一線から退くという結果につながってしまいます。
勤めている会社が買収された場合、果たして自分は生き残っていけるかという点についてもよく考えておかなくてはいけません。
外資系ITコンサルティング企業は、その仕事が激務であることでも知られています。休日出勤だけでなく、場合によってはオフィスに寝泊まりしながら仕事を続けるというケースも覚悟しておくべきでしょう。
会社の専門分野と自分の得意分野とがマッチしていれば問題ないのですが、そうでなければ、自分の方向性や仕事に対する意欲を見失うということにもなりかねません。
それに加えて、多くの外資系ITコンサルティング企業では、即戦力となる人材を求めています。顧客を獲得できない、あるいはリーダーとしての資質を発揮できない場合には、成果を上げられないままドロップアウト組に含まれていくことになります。
スピーディーに昇進するためには、エンジニアとしてのスキルだけでは十分ではないと言えるのです。
とはいえ、外資系ITコンサルティングは能力があれば年齢に関係なくチャレンジでき、キャリアアップを目指せる業種でもあるのです。今後グローバルに活躍したいとお考えの方は、外資系ITコンサルティングの道を選択肢に入れておくのもいいでしょう。